Windows11の前にPC整備と過去

202107-cannot-run-windows11.png

Windows 11が告知されました。同時にWindows 10のサポート期限が2025年10月とされました。もちろん(?)Windows 11のPC正常性チェックを実行しましたよ。CPUがRyzen初代なので要件を満たしていませんでした。

すぐ後にIntel Core第7世代、AMD Ryzen初代に適用拡大か? などというニュースも出ましたがあくまでも評価期間(Windows Insider Program)での話なので正式リリースとなるまでは分かりません(Windows 7が切り捨てられた世代で最初からWindows 10であろうからサポートするべきとも思う)。

そしてそのニュースが流れる前にAMD Ryzen 5 3600をポチってしまいました。Ryzenの次々世代で更新を考えていたのですが、あと3年以上はWindows 11がお預けとなりそうでそれも嫌なので。

さてCPUが届いたので組み込んでみるかとケースを開けてCPUクーラーのネジを外し...うん?取れません。CPUクーラーが取れない場合はベンチマークソフト等を実行し熱で緩めてからということで、CineBench R23を2周したのですがカチッと固まっている。Ryzenの標準クーラーではよくあることのようで、仕方がないおとなしく撤退です(元々Ryzen 5 1600はテスト機に回る予定、Windows11から見放されたときはどうしよう)。

CPUだけ飾っておくのも嫌なので、元に戻したPCでマザーボードを物色。まあAsrockの中からですが、B550M Steel Legendをポチっ。選定基準は既存の環境から過不足なく置き換えられるかですが、既Asrock AB350 Pro4で突然のリブートを何度か経験しているので、CPU電源系統の安定性も重視しました。リアパネルにUSBソケットが少ないとか、ケースファン端子の位置も考慮。

結果主要パーツの構成は次の通りに。Ryzen 5 5600Xとちがう?いや値段に差があるしそれほど性能求めていない。だったらRyzen 5 3500とか?スレッド数が減るのはちょっと。

パーツ 新しい構成 直前の構成
CPU AMD Ryzen 5 3600
(6C / 12T)
AMD Ryzen 5 1600
(6C / 12T)
マザーボード Asrock B550M Steel Legend Asrock AB350 Pro4
メモリ DDR4-3200 8GB x2
(SanMax Micron)
LAN B550M
Realtek 2.5GbE
Intel Gigabit CT Desktop Adapter
グラフィックスカード NVIDIA GTX1650
SSD/HDD SSD 1TB WD Blue SN550
電源 Seasonic SSR-450RMS
OS Windows 10 Pro 64bit

さて組み上げるのに困ったのはCPUクーラー。Ryzen 5 1600の添付CPUクーラーWraith Spireには痛い目にあったので、また添付CPUクーラーという気にはならない。粗大ごみに出さずにいたサイズ 刀3(Ryzen 5 1600の前任AMD FX-6300/PhenomII X4 955で使用)、一応TDP 95Wで使っていたしいける? ... いけなかった模様。組み上げた当日はCPU-Z Benchで80℃ちょいだったのに翌日には90℃越え、たまたま手元にあった怪しい銀入りグリス(Stars-700 恐らくはアークかツクモで)を使ったからですかね。

いや一番の要因は窒息ケースなAntec SOLOかもしれません。Ryzen 5 1600の常用クロックは最大3.4GHzだったので大した発熱は無かったのですが、Ryzen 5 3600は4GHzを超えてくるとかなりの発熱となるようです。

発熱を抑える設定は幾つかあるようで、電源プランの「最大のプロセッサの状態」を99%に設定、UEFIでECOモード(CPU PPT 45W)に設定、UEFIでCPU PPTを直値設定など。今回はCPU PPTを65Wに設定することと、CPUクーラーをサイズの虎徹mkIIに替えUEFIのFAN-Tastic設定でまあまあの所(アイドル40℃前半)に落ち着きました(ECOモードの45Wは、HWINFO64では60Wまでロードしていました)

サイズの虎徹mkIIの注意点。必ず仮組して当たりを確認しましょう。バックパネル側のマウンティングプレートを外側へ寄せて留める位置がちょうどよいところに。ソケット側へ寄せるとCPUのヒートスプレッダーが数mmはみ出てしまいます。メモリ側のマウンティングプレート取付ネジは本体仮止めで取り付けてから締めていきます。ヒートスプレッダーへのあたりを確認し問題なければ本取り付けします。(AM4の場合なので、Intelは知りません)

PPT 65W Cinebench23 Single実行時。
202107-single-load-cinebench23.png

PPT 65W Cinebench23 Multi 実行時
202107-multi-load-cinebench23.png

CPU PPT 65W時のスコア。他サイトでPPT制限かけないときのスコアが 9412/1253らしいので、マルチスレッドのフルロードでなければさほどの性能低下は無いようです。冷却に余裕があるのでPPTをもう少し上げてもよさそう。
202107-cinebench23-score-ppt65w.png

今回Windows 10環境は使用中のSSDをそのまま使います。結果、

  • Microsoft アカウントのチェックは求められたが、Windowsのライセンス認証は問題なし。
    IntelのLANカードを使い回している(組み上げ直後はこれにネットワークを接続)おかげなのか、変更箇所が許容範囲内なのかは分かりませんが。3年位前にFX-6300からRyzen 5 1600に替えたときには、Microsoftアカウントにサインインし登録されているデバイス(PC)の一覧から該当コンピュータ名を選択でしたが、今回はパスワードチェックだけでした。(Ryzen 5 1600はテスト機に横滑りしたのですが、こちらはプロダクトキーを要求されました。HDD以外全取換えなので仕方なし)
  • サウンド(Realtek Audio)で、Realtek Audio Consoleアプリにサウンドエフェクト項目が表示されない。
    前構成ではサウンドエフェクトでスピーカーの音質調整をしていたのですが本構成では使えませんでした。スピーカーのプロパティに拡張タブが表示されればイコライザの設定で同等に設定できるのですが表示されず(Realtekのサウンド ドライバを各種配布している非公式サイトのHD Audio用ドライバでは拡張タブを表示しましたがそのまま使えるかというと...)
    結局添付アプリのNahimic Audioで音質調整して使っています。
    Realtek Audio Consoleアプリはサウンドドライバのインストール時に紐付けされているようで、おかしいなと削除してしまうとMicrosoftストアの検索に出てきません。クリーンインストール時に自動でインストールしようとします。したがってサウンドドライバ インストール時はMicrosoftアカウントにサインインが必要です。他社PCサポートでRealtek Audio Consoleインストール支援ルールをダウンロードできますが、Edgeからはマルウェア扱いされ、なかなか難しいアプリです。
    テスト機ではサウンドエフェクト項目を表示したのでサウンドドライバとRealtek Audio Consoleアプリの間のRPCに該当項目が存在しないのかもしれません。

Windows 7からWindows 10へアップグレードインストールで来ている場合

Intel第7世代Core/AMD Ryzen初代でWindows 7が切り捨てられたので、Windows 11にアップグレードしようとする環境にWindows 7から持ち越しているというケースは少ないのではと思います。

が! 自分は半年前まで2011年にWindows 7をクリーンインストールした環境を、CPU/マザーボード 三世代・グラフィックスカード二世代か三世代と9年余り使い続けていました。

クリーンインストールした理由は再起動時にフリーズする持病があったことと、ストレージをSATA SSDからNVMe SSDへ移行しようかと思い立ったこと(ちょっと安かった)。結果Windows 11に必要なGPTフォーマット、UEFI起動が整いました。

ただクリーンインストールは中々ハードルが高いです。常に最新ソフトだけで運用しているならともかく、Windows 7から継続しているとインストールメディアはどこいったとか、会社が消滅してライセンス認証ができない!? なんてこともあります。したがって旧世代のソフトを抱えている場合、何時でもクリーンインストールできる準備(メディア、レジストリのバックアップ位置など)をしておきたいです。旧世代のソフトはセキュリティ不具合もあるのでいつまでも使い続けるというわけにもいきませんが。。

履歴

ここ10年のPC履歴、ほぼ3年更新です。AMDのミッドレンジばかり、毎回CPU/MBをセットで更新しているのでIntel CPUでもよいはずなのですが、インストール環境のクリーンインストールをできるだけ避けた結果です。AMDのほうが常に安かった(今回以外)というのもありますが。

メイン テスト OS
2008年 AMD PhenomII 940BE / ASUS M3A78-T AMD Athlon64 X2 6000+ / GA-M61PM-S2 Vista
2011年 PhenomII 955 / 890GX SB850 AMD PhenomII 940BE / ASUS M3A78-T Win7
2014年 AMD FX-6300 / 990FX SB950 AMD PhenomII 940BE / ASUS M3A78-T Win7
2018年 AMD Ryzen 5 1600 / Asrock AB350 Pro4 AMD PhenomII 940BE / ASUS M3A78-T Win10
2021年 AMD Ryzen 5 3600 / Asrock B550M SL AMD Ryzen 5 1600 / Asrock AB350 Pro4 Win10

PhenomII 940BEは13年ぶりにCPUクーラーを外したのですが、直ぐに取れシリコングリスの粘性も残っていました。このくらい簡単に取れればよかったのですけどね。

前へ

scp/sftpがWSL2+Transix(DS-Lite)の組み合わせで動かない

次へ

MovableTypeの脆弱性(攻撃を受けちゃった